まいぷれ山陽地区合同特集「山陽花の寺 二十四か寺」 花巡礼の旅
空海が弥山を開基して以来、1200年の歴史をもつ宮島の総本坊・大聖院。
大聖院は、京都の仁和寺を総本山とする真言宗御室派の大本山で、明治の神仏分離までは厳島神社の別当寺として祭祀を司ってきた大寺です。宮島にある寺院の中では最も歴史が古く、格式の高いお寺で、明治天皇行幸の際には宿泊先となりました。
宮島桟橋からは歩いて20~30分の距離にあります。厳島神社の裏手から大聖院へ続く緩やかな坂道「滝小路(たきのこうじ)」を行くと、川を跨ぐ石橋の先に大きな「仁王門」に辿り着きます。
仁王門をくぐると、中央に「摩尼車」が設置されたゆるやかな石段があらわれます。摩尼車は内部に経文が納められている仏具で、手で回転させると「お経」を唱えるのと同じ功徳があるとされています。大聖院を訪れるみなさんはカラカラと摩尼車を回しながら石段を登って境内へ向かいます。石段を登り「御成門」をくぐると、右手には大きな「観音堂」、正面には波切不動をまつる「勅願堂」があります。境内はさらに奥へと続き、様々な諸堂が立ち並んでいるので見所が多く魅力的です。
寺の花
大聖院の「寺の花」は「馬酔木(あせび)」と「紅葉(もみじ)」です。宮島は国内有数の紅葉の名所。大聖院もまた紅葉が美しいと評判で、その時期になるとより多くの観光客が訪れます。また、早春を彩る馬酔木の花は旧宮島町の町花でもあり、島内でもよく見かけます。大聖院の馬酔木も境内のいたるところで見られ、その可愛らしい姿に癒されます。
1月 | 椿(つばき) |
2月 | 梅(うめ) |
3月 | 馬酔木(あせび) |
4月 | 桜(さくら)、石楠花(しゃくなげ) |
5月 | 躑躅(つつじ)、皐月(さつき) |
6月 | 紫陽花(あじさい) |
7月 | 布袋葵(ほていあおい) |
8月 | 夾竹桃(きょうちくとう) |
9月 | 彼岸花(ひがんばな) |
10月 | 金木犀(きんもくせい) |
11月 | 紅葉(もみじ)、千両(せんりょう) |
12月 | 山茶花(さざんか) |
大聖院のおすすめスポット
観音堂(写真右)
摩尼殿(写真左)
◆観音堂
厳島神社の御本地仏である十一面観世音菩薩が祀られており、裏堂には歴代座主の尊儀が安置されています。また、左脇上段の間には、明治天皇御行在の「御所の間」跡として、御尊影と行幸当時の行列次第が掲げられており、境内の自然石には、伊藤博文公の碑文が刻まれています。右側には、ダライラマ法王によって開眼された弥勒菩薩が安置されています。
◆摩尼殿
弥山の守護神・三鬼大権現の本坊御祈祷所です。摩尼は福寿とも訳し、「しあわせな日ぐらし」と、「健康で長生きができる」ことを願って多くの方が参拝されます。
◆遍照窟
大師堂の地下にあり、四国八十八ケ所の本尊が安置されています。あまねく(遍)てらす(照)道場(窟)と言う意味で家庭に幸せの光を与え、暗い混迷の世相を明るく平和にするための修行道場です。暗く静かな空間の中、天井に灯された灯りはとても神秘的です。
◆八角万福堂
福の神七福神(恵比須・大黒天・毘沙門天・弁財天・福禄寿・寿老人・布袋尊)が祀られています。宮島七福神としても名高く、池の中に建てられているため橋を渡って中に入ります。
行事
正月1日~15日 | 新年初祈祷祭 |
2月3日 | 節分厄除開運星祭 |
3月8日 | 庖丁供養・庖丁式 |
3月21日 | 弘法大師正御影供 |
4月15日 | 春季大祭(火渡り神事) |
6月15日 | 弘法大師降誕いろは祭 |
7月7日 | 七福神授福祭 |
8月10日 | 四万八千日観音大祭 |
9月 第2金・土・日 | 萬灯会 |
9月24日 | 水子供養法要 |
11月15日 | 秋季大祭(火渡り神事) |
毎月1日、15日 | 月例祭 |
近隣おすすめスポット
厳島神社大鳥居
焼き牡蠣
大聖院があるのは広島県の中でも有名な観光地として知られる「宮島」です。厳島神社や大鳥居、商店街を始め島内には様々な見所があります。牡蠣料理やもみじ饅頭が食べられるお店も数多く、寺巡りのお供にもおススメです。
山陽花の寺二十四か寺をお参りして、念珠を完成させましょう
山陽花の寺二十四か寺を巡拝し、各寺院で数珠玉を集めると、「花霊場」彫刻入りのメノウ玉を入れた「花霊場参拝記念の御念珠」を仕立ててもらうことができます。数珠玉の大きさによって片手念珠、または腕輪に仕立ててもらえます。霊場参拝の思い出に、いかがでしょうか。
【数珠玉 価格】
腕輪念珠用 8mm玉 1個300円
片手念珠用 10mm玉 1個500円
【お仕立て 価格】
腕輪念珠 1500円
片手念珠 3300円
※詳細は大聖院(0829-44-0111)まで
詳細情報
寺名 | 大聖院 |
宗派・ご本尊 | 真言宗御室派・十一面観世音菩薩 |
住所 | 〒739-0592 広島県廿日市市宮島町210 |
電話番号 | 0829‐44‐0111 |
駐車場 | なし |
アクセス | JR山陽本線宮島口駅または広島電鉄広電宮島口駅下車、宮島口からフェリーに乗り換え10分で宮島桟橋着。桟橋から徒歩30分。 |
御朱印料 | 300円 |
大聖院さん、ご協力ありがとうございました。
歴史深い宮島の大聖院、ぜひ四季折々の表情をお楽しみください。