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トワイライトささらさや

“ささら”そこは大切な人に会える町

2014年11月8日(土)公開 全国ロードショー<br><br>(C)2014『トワイライト ささらさや』製作委員会
2014年11月8日(土)公開 全国ロードショー

(C)2014『トワイライト ささらさや』製作委員会
トワイライト ささらさや
http://wwws.warnerbros.co.jp/twilight-sasara/index.html


監督:深川栄洋
脚本:山室有紀子・深川栄洋
CAST:新垣結衣、大泉洋、中村蒼、福島リラ、藤田弓子、小松政夫、つるの剛士、波乃久利里子、石橋凌、富司純子
主題歌:コブクロ
原作:加納朋子(「ささらさや」)
【ストーリー】

夫婦、親子、人々との温かい交流。ファンタジーでミステリアスなドラマ!!
早くに両親を亡くしたサヤ(新垣結衣)は、パッとしない落語家のユウタロウ(大泉洋)と結婚し、子どもが生まれる。その矢先、ユウタロウを交通事故で失ってしまった。生まれて4か月のユウスケをかかえて途方にくれるサヤ。
そこにユウタロウから亡くなったと聞いていたユウタロウの父(石橋凌)が突然あらわれる。葬式の真っ最中。しかも棺のなかのユウタロウに向かい「ばかやろう!」と怒鳴り、「ユウスケをわたせ!」と叫ぶ義父。ユウタロウと義父の間になにがあったのか?なにがなんだかわけがわからないサヤ。
なんとか義父から逃れようとサヤはユウスケと「ささら」という町に降りたつ。そこは不思議な町。どこかゆるくて温かい空気が流れているような、人々が交流するところ。
ユウタロウは、人を信じやすく頼りないサヤを案じて人の姿を借りサヤの前にあらわれる。
ユウスケの泣き声に誘われて好奇心旺盛なおばさん、珠子(藤田弓子)や元教師の久代(波乃久里子)、旅館のおかみのお夏(富司純子)などおせっかいだけれど思いやりのある町の人々がサヤの前に登場する。さらに思ったことは口に出さずにおれない駅員の佐野(中村蒼)やなぜかいきなりサヤの前にあらわれるナゾの男、義男(つるの剛士)、ユウタロウの師匠(小松政夫)。友人になったエリカ(福島リラ)とにぎやかな面々が次々とサヤにかかわっていく。
そしてある日、サヤは決断する。義父に私をユウタロウの嫁として認めてもらおう。もう、逃げない。そのために会うことにするというのだ。はげしく反対するユウタロウ。実はユウタロウは人の姿を借りるということにも限界があることに気付いたのだ。もう時間がない!サヤを守れない!
しかし、義父はユウスケを誘拐してしまう。なぜ、孫のユウスケを連れ去る必要があるのか?
ここから本編のほんとうの物語が始まるのだ。
ユウタロウも知らなかった父の真実。家族の絆。それは・・・
【みどころ】

みどころ満載!恋人と家族とそして笑って泣きたい方に必見!
新垣結衣が初めての母親役を演じている。授乳のシーンには、ビックリ、ドッキリしたが、初々しい母親としての演技に違和感はない。そして、夫役があの大泉洋。落語家の役。元々落語が好きという大泉。売れない落語家ということだが、あのひょうきんな表情から売れない落語家を演じるのは難しかったのではと思ってしまうほど笑えた。
ユウタロウの事故死から物語は展開していく。ユウタロウが他人の体を借りてサヤの前にあらわれ、サヤはユウタロウとケンカしながらも義父のことを聞き出したり、生前の「あの時はこうだった」という本音の会話のなかから二人がお互いを理解していく。その過程が笑えたりするのだが、またなんとも切ない。
みどころのひとつは、ユウタロウが借りる人々の体。師匠だったり、お夏さんだったり、駅員だったりするのだが、その乗り移られた面々の演技に注目。みなさん、ユウタロウを演じるのにたいへんな工夫と苦労と面白みを感じたのではないだろうか。富司純子が演じるお夏さんが、ひょいと塀を乗り越えたり、あぐらをかいたり、寝そべったりと普段は絶対やらないような行動もあったりして役者さんたちの演技力を比べるのも楽しみのひとつでは。なかには歯切れの良い江戸っ子言葉にヒェーと驚いてしまう意外な人物も登場。(ネタばれはこの位に・・・)
舞台設定はなんだか、昭和の時代、人々が助け合い、ほどよい交流をしていた時代を連想させる。
いろいろと面倒くさいところもあるが、ゆるくて心地よい関係を築いていく。ユウスケとサヤの二人暮らしの家も温かい。決して孤立感が漂っていない。観る者を安心して物語の世界に引き込んでくれる空間が心地よい。
さて、この映画。一筋縄ではくくれない深みを持っている。前半、ファンタスチックでコミカルな面が目立つのだが、ユウスケが誘拐されたところから、ミステリアスでヒューマンな面がドラマとして盛り上がっていく。笑いながら涙が止まらない。そして、自分のことを知らず知らずに振り返ってしまう。恋人や友人との関係、母との関係、父との関係。あの時、ホントはどうだったのだろうと。視点の多様性をも考えさせてくれる欲張った映画にもなっている。観てソンはない。
主題歌のTwilightをあのコブクロが歌っている。妻への切ない想いを歌詞にしたものだ。

text by… おおた まる

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